今週のお題:会ってみたい有名人

草野マサムネさんです。
会っても会話が成立しなさそうな気もしますが、質問のひとつもしないと意味がないので、ひとつ質問をぶつけるとすれば、
「オキテって何ですか?」
1ヶ月前に最初に聴いたスピッツのCDが「CYCLE HIT 1991〜1997」、いきなり、ベスト盤から聴くのは・・でもどういう順番できいたらいいかわからないからと、引け目を感じつつレンタル。曲の粒ぞろいなことに驚くが、その中で引っかかったのが「掟・オキテ」の言葉の存在。実際このベスト盤は「掟」出現率が高い。九州出身だから?九州では「掟」って普通に使うのかな?と勝手に解釈しようとするが、九州出身のミュージシャン、大江慎也花田裕之、鮎川誠、柴山俊之らの詞にも、「掟」の言葉はなかった気がする。
「掟」と聞くと、絶対に破ってはいけないもの、という感がある。破っちゃったらただでは済まない、というような。
広辞苑を引くと、定め、とりきめ、規定、法度、法律、とふつうな言葉に置き換えられている。日本書紀雄略紀には既に「賞罰まつりごと掟」とあるらしい。源氏物語には「まことの聖の掟になむ見え給ふ」「親の掟にたがえり」「ただもとの掟のままに」などの例が見えるので、平安時代には普通に使われていたか。「まことの聖の掟」、これが近い用法かなと、推察します。
人間業とは思えない曲を作る人が時々人間界に出現します。このような人は天使だと思いますが、日本語では聖、歌聖、という言葉もありますね。このような天使族、翼(才能)と掟がセットになって授けられているのではないか、ということが推察されるわけです。私思うに、「オキテ」とは「歌い続け、人間の心を慰めよ」というものではないかと。
スピッツ草野氏はこのベスト盤の頃、初期の頃はしきりに「掟を破る」などと歌うわけですが、やがて敗れるものではないことに気付いたのか、2000年に作られた名曲「ホタル」では「生まれて死ぬまでのノルマ」という言葉が出てきます。私は現時点で聴いているのは2002年までの作品なので、「掟」にたいする彼の見解が現在どのようなものか考える材料がないわけですが、70歳まで歌う、との発言もあるようですので、翼と、掟と共に生きていく、という覚悟はできているということでしょうか?
会えたらいいのですが会えないので「オキテ」について考えてみました。