甘くて苦くて美味しいホット・チョコレートの味

秋も深まると甘くて熱くておいしいココアが飲みたくなります。子供のころ、紅茶を淹れたりココアを淹れたりするのは父の役目でした。
寒い冬の日、それぞれのカップにヴァンホーテンココアの粉を入れ、少しの水でよくよく練って、お砂糖、熱湯、温めたミルクを注ぎ...やけどしそうな甘い飲み物は幸せ。
もっとも美味しいホット・チョコレートの味は、ベルギーはブリュージュ、ゲントを訪れた際に泊まった、ドールハウスのようなお宿のサンルームで頂く朝の一杯のホット・チョコレート。
ちょうどイースターの頃(今と反対の季節ですが同じような気候でした)だったのがすぐに思い出されるのは卵型のチョコレートが足つきの器にうずたかく積まれていた光景がとても贅沢だったから。
朝食にはたいていコーヒーを頂くのだけれど、1日目に子供用に頂いたショコラがとても濃厚で美味だったから翌日は私もショコラを注文。フランドル絵画に描かれるような茶色い素朴な釉薬のかかった小さなピッチャーに入って供されるショコラの味の、熱くて甘くてその苦味の濃厚なこと...美味。