LONDON四日目午前の部

ロンドンで過ごす最後の日。
夜にROHのリンベリー・スタジオでダンスを観る予定、その前にピーターシャム・ホテルでアフタヌーン・ティする予定、その前の時間はどうする?ロンドンには出ずに近場で、Kew Gardensに行ってもいいけれど。キングストンに行きたいな、キングストンにはよく遊びに行ったから、即決定。
変わらぬ景色を眺めながら坂を下って...意外や連日の好天。駅前のPAULで朝食にカフェ・オレとクロワッサンをいただいて、向いのバス停から65番のバスを待つ。
このバス停いつも使ってたんだ、冬なんか朝でも暗くって。と娘。小学校の間は行きも帰りも親の送り迎えは必須だがセカンダリーからは子ども達は初めて親と離れて外出するようになる。イギリスの冬は日照時間が短い。まだ暗いなかを出て行く寒々とした朝を思い出す。
二階席に座ると決めている。一番前に座りたいな、と娘。65番がやってきた。オイスターをタッチして二階への階段を手摺りに掴まりのぼると結構混んでいる。最前列は満席、並んで座れる席に座る。リッチモンド・パーク脇の鬱蒼とした緑のなかを走って行く。この道は馬に乗った警官(警官を乗せた馬)が歩いていることもある。Petershamという地域を通って行く。湾曲した道は狭く両側を煉瓦塀が囲み丸窓のある家や庭を飾る花が見える。Ham(村の意味)という地域のグリーンを通って行く。チューダー調の<小さなおうち>にはDentistの看板、歯医者さんらしい。間もなくKingstonに着く。長過ぎも短過ぎもしないこのバスの旅が好きだった。
アンティーク店。迷路然とした小部屋から小部屋に様々な時代のものが一見雑然とぎっしりと宝箱よろしく詰まった店内の品々にコメントしながら回る。
ベントールズ・センター。海外はキッチン売り場が楽しい。ル・クルーゼのマグと、友だちへのお土産にナプキン・ペーパー、女の子はちょっとした紙製品が好きだし柄や色遣いが洒落ていて...わたしも家用に2,3選ぶ。お昼をしっかり食べてしまうとアフタヌーンティーに食べられなくなるから小腹を慰めるものと夜に小腹を慰めるものを調達してホテルに一旦帰りましょう。

帰りのバスで二階に行くと一番前が空いている。嬉々として座ると前面の大きなガラスが結構汚れていて...苦笑。
降りるバス停のひとつ手前でボタンを押してしまい降りることに。あそことあそこの間にバス停があることを忘れていた。そういえば、旧式のロンドンバスは車内に白い紐状のものが巡らしてあって、それを引くと運転手さんのところの紐についている鐘がちりんちりんと鳴るという物理的方式だった。二階までちゃんと巡らしてあった(当たり前だけど)。
ホテルに帰り着替えをし、翌日は移動だから荷物をだいたい纏めて...